祖母の古い反物をみつけた男は虹色の光をはなつ絹に魅せられる。
でも。この絹は幻の蚕といわれるほど生産が困難なものだった。
そこで専門の研究者(女)を雇って夢の反物づくりにかけようとする。
でもでも。餌が特殊な植物なうえに日本の限られた場所にしかないという。
着物をつくるほどの蚕を育てるには餌がたりないんだなあ。
研究熱心な女は蚕の脳をいじりタンパク質をとれる鶏肉をあたえはじめる。
これで雑食性に変えることに成功するんだけど肝心の蚕が逃げてしまう。
そして戸外で増殖して森や家畜をおそっていく。街の人間も!?
肉の味を知った獣はおそろしや〜・・・。いや。蚕なんだけど。
この凶暴化した生命体からとれる絹というのもやっかいな特徴があった。
アトピーや喘息持ちの人間が激しい絹アレルギーをおこすんだな。
女は次世代の蚕をつくらない菌を開発するけど自らも感染して・・・。
なんというか登場人物たちのロマンもあっておもしろかった。
がっ。読んでいる最中に蚕の黒い大きな目が脳裏にちらついて〜。うう。
途中で本をとじたくなるのに先が気になってやめられない。昆虫ホラーじゃ〜。
ちなみに本書は第3回小説すばる新人賞受賞作だった。
直木賞受賞作の「女たちのジハード」も読んでいた。
20代から30代のOLが5人登場する短編集だったと思う。
仕事。恋愛。結婚。自立。それぞれの夢を実現させていく物語。
実現させるためには社会や人間関係なんかも当然かかわってくるんだな。
90年代を代表する女の生き方みたいな感じかなあと。
きっと共感できるひとは多かったにちがいない。・・・今もかな?
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『女たちの…』面白く読みました。まぁ、共感できない主人公もいたけれど(^^;)
『絹の変容』は、読んだことないので、読みたいなぁと思いました。
これからも、よろしくお願いします。
「女たちのジハード」で登場した農業青年のためにトマトの加工品を考える女性が記憶にあるんですね。なんとなく現実にもありそうな話だなあと。でも夢物語かもなあと。両方の可能性があるかもなんて思ったりしました。
「絹の変容」を読む機会があったら蚕の不気味さと愛らしさ(?)をぜひ味わってください〜