上司の思惑など気にせず己の仕事のみに没頭できる職場・・・。
そんな場所があったとしたら倍率が高そうだなあと。
がっ。没頭するほど仕事に励んでいるうちはいいけど励まなくなったら?
仕事をこばむ人間が会社にいられるかどうかが問題だった。
法律事務所の弁護士が語り手のこの物語・・・おもしろかった。
笑えるんだけど笑っちゃいけない深刻さが秘められているような。
バートルビーの人物造型に思わず拍手。でも一緒の職場は勘弁かも?
筆耕が仕事の代書人として新しく雇われたのがバートルビー。
最初は筆耕に熱中するものの3日後には一切の仕事を拒否しはじめるんだな。
「せずにすめばありがたいのですが」
な〜んて決めゼリフを連発する彼は上司を困惑の底へおとしめちゃう。
お人好しの弁護士が意を決して伝えた解雇命令にも?
「いかずにすめばありがたいのですが」
うんむぅ。彼をこんな頑な(?)にしたのはなんなのだろうか。
バートルビーは配達不能郵便をあつかう仕事をしていたけど解雇されたという。
リストラにあって全てに不信感がつのり気力を失ってしまったのだろうか。
事務所の窓からみえる壁ばかりみつめていたバートルビー。
その壁は社会の冷たい壁? 最後まで壁をみつめたまま・・・うう。
事務所にいる先輩の代書人も一筋縄ではいかないキャラクターだった。
登場人物たちの性質とか行動とかは現代につうじるものがあったりして。
手におえない変わり者のなかに弱者の悲しみがつまっている気も・・・。
ああ。かむばっくバートルビー。続編が読みたかった。
これは短編(中編?)だけど内容は濃いというか笑える古典というか。
いやその。笑ってばかりいられない現実も味わえる1冊だと思うのだった。












